i-Series Liquid Chroimatocraph (2013)

Category / Product Design

Designer / Kosuke Shimizu (Product Design), Misa Nobori (UI Design)

Director / Jun Kimura, Mitsutomo Yoshizako

Manufacturer / Shimadzu Corporation

Period / 2010-2013

This product is an analytical instrument for the analysis of liquid samples. It separates ingredients of a sample and perform quantitative and qualitative analyses. 

It is widely used for development, manufacture and quality control in pharmaceuticals, chemicals, foods and other fields and for the water and other environmental analyses. Recently, operators of such products who have less instrument's expertise have been increasing.


液体化合物中の成分を定性/定量分析する装置。医薬、化学、食品分野などでの開発・製造・品質管理、水質・環境測定などで広く使われている。

機器の専門知識を持たないオペレータを想定し、遠隔操作の実現、直感的な操作性、親しみやすい装置デザインを目指した。


課題

医薬品需要の増加や食の安全、環境意識の高まりから世界的に液体クロマトグラフへのニーズが増えている。ラボ運営者の観点からは、装置の増加に伴うコンパクト化、設置やメンテナンスの効率化、生産性向上が強く求められている。また、実際に操作を行うオペレータからは「ラボ環境の改善」「遠隔監視・操作」が求められていることがわかった。


提案

本体のコンパクト化

従来装置より横幅を減らすと同時に、縦基調のカラーリングと前面のテーパー処理等でより小さく見えるようなスタイリングを提案。360度どこからでも洗練された印象を与えるため、流路配管や電気配線の露出を最低限に抑えるよう設計/デザインに配慮した。

ユーザー体験の向上

オペレータの必要に応じ、本体タッチパネル・PCソフトウェア・スマートデバイスのいずれからでも装置を操作できる。結果的に、装置の起動や自動分析中にラボ以外の場所で別の作業を行いつつ、分析作業の進行状態を確認、操作することが可能となった。

HWでも、装置状態を示す大型インジケータ、多様な使用ニーズに対応する上部の大型トレイ、透明のオートサンプラ窓、工具無しで交換できるエアフィルタ等、ユーザーの操作性を向上させるアイディアを数々実施した。

結果

2014年の発売以降、台数・販売地域で前機種を大きく上回る成果をあげている。

とくにこれまで一体型装置のニーズが大きかったインド市場だけでなく、前機種が不調だった中国市場でも大きく売上を伸ばし、本機種のグローバルでの最大市場となっている。

また、そのデザインについても高い評価を受けており、2015年のGood Design Award、及び機械工業デザイン賞 経済産業大臣賞(大賞)を受賞した。


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